TBGU同窓生の皆様へ

学長 加賀谷 豊

東北文化学園大学
学長 加賀谷 豊(かがや ゆたか)

東北文化学園大学同窓会の皆様、初めてご挨拶を申し上げます。私は土屋滋前学長が任期満了により退任されたことに伴い、本年4月に本学学長に就任致しました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

同窓会の皆様にご挨拶するのは初めてですので、簡単に自己紹介をさせていただきます。出身は秋田県秋田市の土崎という港町です。秋田県立秋田高等学校を卒業して、東北大学に入学するために初めて仙台に来ました。その後は臨床研修の3年間と米国のボストンに留学していた3年間を除き、仙台に住み続けています。東北大学で循環器内科医として診療、研究、教育に従事していましたが、途中から教育に関するエフォートがとても大きくなり、初めは臨床研修医の教育、その後は医学科の学生教育に没頭することになりました。2013年からは東北文化学園大学臨床教授の称号をいただき、本学大学院修士課程のナース・プラクティショナー養成分野で、東北大学クリニカル・スキルスラボを利用した教育に関わっていました。また、2年前からは本学看護学科の1年生を対象として、同スキルスラボで心臓聴診の授業を担当していました。この3月に東北大学医学教育推進センターの教授、クリニカル・スキルスラボのセンター長、そして医学部の学生厚生委員会委員長として定年を迎えました。

今後は、一人でも多くの高校生が本学を目指してくれること、そして一人でも多くの卒業生が本学で学んでよかったと思ってくれることを目指して、教職員と一緒に様々な課題に取り組んでまいります。先日、TGB同窓会報を初めて読ませていただきました。多くの方が多種多様な方面で大いに活躍されていることを知り、とても頼もしく感じました。1999年に創立され、一昨年に20周年を迎えたのを機会に制定された本学の建学の精神・理念は「輝ける者を育む」ですが、まさに輝きを放ちながら皆様が社会に貢献されている様子がよくわかりました。

新型コロナウイルス感染症の終息がなかなか見えないなかで、今年も新入生566名を迎えました。残念ながら、新入生全員揃っての入学式は実施できず、日にちと時間帯を分散して、各学科・専攻毎の短い入学式を行い、引き続いてオリエンテーションが行われました。このため、私の祝辞は予め録画したものを各会場で視聴してもらう形式を取らざるを得ませんでした。2021年度から、本学の学部は現代社会学部と経営法学部からなる社会科学系、工学部からなる工学系、医療福祉学部からなる医療系の3つの柱に再編され、未来の新しい地域社会を創造する総合大学に生まれ変わりました。一方、2020年度からは全学共通教育の充実が図られ、学部や学科の垣根を超えて一緒に切磋琢磨する環境が整えられています。学生は、総合大学だからこそ体験できるこの学修環境を満喫できるはずです。

新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中、授業開始は4月19日となり、当初は全面遠隔授業となりました。しかし、ゴールデンウイーク明けからは、実習科目を対面で開始しました。今後、徐々にキャンパスで学べる学生を増やしていく予定です。このような厳しい環境のもとではありますが、社会人として必要な知識と技能と態度を確実に身につけられるように、憧れていた資格を確実に取得できるように、ロールモデルとなる教職員と出会うことができるように、そして、一生の宝となる友人を見つけられるように、学生を全力でサポートしてまいります。同窓会の皆様、引き続き本学への暖かいご支援をいただきますよう心からお願い申し上げます。

 2021年5月