地域に根ざして
平成15年3月
東北文化学園大学
総合政策学部総合政策学科卒業
宍戸 寛人
私にとって在学中、印象に残っているのはサークル活動です。中学から卓球を始め、大学でもと思っていましたが一期生ということで入学当初はサークルもありませんでした。そんな中、学内でサークルを作ろうという動きがあり、すかさず卓球サークルを立ち上げるために手を挙げました。学生課の協力の下、仲間を集めて立ち上げることができたときは嬉しかったですね。チームの実力はともかく、ひとつの目標に向けて協力し合うことを学び、目標を達成することへのやりがいを知ることができました。この経験は、今も生かされていると確信できます。
現在は、丸森町のシルバー人材センターに勤務しています。60歳以上の高年齢者が会員登録し、雇用とは違ったかたちで就業の機会を得られる市町村単位の組織です。シルバー人材センターには様々な職種の依頼がきます。その内容をよく理解し、作業をするのにふさわしい会員へ斡旋するのが私の仕事です。
事務的な仕事ですが、何よりも重要なのは人間関係です。小さな町の地域密着な仕事に携わっているため顔は知れ渡り、外出すれば数百人の目がどこかで私を捉えます。「仕事とプライベートは別」という考え方はここじゃ通用しません。田舎では、顔を会わせたら「あんだどごの人?」がコミュニケーションの始まりのようです。それを理解してからはスムーズに仕事がこなせるようになりました。近所との交流が主な高年齢者にとって、訛りの少ない言葉を使う他人は警戒されやすいのです。こちらから素性を表さないと警戒は解けません。仕事の話はそこからです。まさに「郷に入れば郷に従え」ですね。
最後に。同期生を始め、東北文化学園大学を卒業していった皆さん。様々な仕事に就き努力していることと思います。これからは我々の世代が社会の中核を担っていくことになります。それぞれのフィールドで、より良い暮らしができるよう頑張りましょう!